数年後。



僕は中学の頃良く幼馴染の女の子と待ち合わせ場所にしてた駅前に来ていた。

休日の為か子連れやカップルといった人が山の様に歩いている。


彼女が引っ越してから当たり前だった物が無くなり物足りなさが残る日々を送っていた僕。

けれど、寂しさはほんの少し。

それはたまに送られてくる彼女からの手紙のおかげかも知れない。






待ち合わせの、約束の、5分前。

幼さが消えた彼女がパタパタと走ってくる。

一段と可愛くなったね。

でも、行動はあのころのまま変わらないね。



走り寄って来た彼女は、僕の腕辺りの服を掴んでふんわりと笑った。