まだ薄暗い中、私は目が覚めた。
隣では先生が寝息をたてていた。


先生の温もりと少し目に染みる煙草の香りに、もう少しだけ包まれていたかったけれど起きることにした。


床に散らばった服に着替えて、借りたスエットを畳んでベットの端に置いた。


先生を起こさないよいに寝室を出て、リビングに足を進めた。



リビングと和室は繋がっていたので、
リビングに昨日のプリントが散らばっていた。


昨日の出来事は夢じゃなかったんだ...


プリントを元に戻し、鞄と先生からのプレゼントを持って再び寝室に行く。


先生はぐっすり眠っていた。


先生に口づけをする。

愛しさが込み上げてきた。

お伽話の王子様もこんな気持ちなのかなぁ

何気に私からするのは初めて。
もしかしたら、最初で最後になるかもしれない。


「またね。先生。」



パタン、と扉を閉めたー