受け取って、中を見ると電話番号とメールアドレスが書かれていた。

「あの、これって...」

「心配するな。
葵ちゃんをいくら気に入ってても、流石の俺もダチの彼女に手は出さねぇよ。」

「んじゃ、どうして??」

「アイツ付き合って行く上で、何か聞きたいこととか相談事があったら、いつでも言って。」

さっきまでとは違う、悲しい笑顔をする龍馬さん。

何となくあの日先生が言っていた『先生の罪』の事を言われている気がした。


何か知っているんですか?
と言おうとしたが、

「ほら、ロリコンの彼氏が待っているぞ」

と茶化されたので訊けなかった。



龍馬さんと二人で、会計を済ませていた先生の所へ行くと

「アオちゃん、龍馬に何もされてない?」

と訊かれたので

「連絡先教えてって言われたけど、ちゃんと断ったよ。」

と答えて、チラッと龍馬さんを見ると
優しく微笑んでいた。

「お主、中々の悪じゃのぉ」

と車内での先生と似たように話した龍馬さんに

「いやいや、お前の方が悪やわ!
友達の彼女に普通、連絡先聞かんやろ」

とツッコむ先生。