「た~か~は~しぃ~~、このままじゃ溶けて死んじゃう~~。」 「あぁ~~?溶けとけば?」 あきれ顔でそう言うと、持っていたノートで自分の顔をあおぎだした。 こぼれてきた風が、首筋に当たって少しだけ、涼しくなった。 「高橋。」 「あ?なんだよ。」 目が合う。 いつになっても、この人の目は怖い。 でも負けないように、じっと高橋の目を見つめた。 「キーホルダー、まだ持ってる?」