「ところでさ」






「うん」






「例のアメショーちゃんは?」






そう翔太に尋ねながらきょろきょろと汚い部屋を見渡してみても、子猫がいる気配が少しも感じられない。






「あー…、

美咲、そのことなんだけど」






あたしの様子を横目でちらりと覗きながら、翔太がたどたどしく話し始める。






「何」






嫌な予感。