「別に、

最初からこんだけ汚ければいいんじゃない?」






「汚くねぇし」






「……」






「まぁオレも、

開き直って片付けねぇから余計汚くされるんだけどな」






「あ、

今自分でも“汚い”って言った」






「言葉のあや」






「ばかじゃん」









だけどこの汚い部屋が、

わはは、と楽しそうに笑う翔太の笑顔の背景としてしっくりともう

あたしの心に馴染んできているからおかしい。