「適当にそのへん座って」





と言いながら床に散らばる物たちを器用に片足ずつ越えていく翔太。






「“適当に”も何も…」






座るとこ、ないじゃん。





辛うじて身の置き場があると思われるのは、部屋の中央にあるこたつの周辺と

大きめのベッドの上くらいで。






「何、突っ立ってんだよ」





と翔太に言われて意を決したあたしは、

服やCDを踏み潰しながら、こたつの方に潜り込んだ。