「何、お前、

いきなりしがみつくなよな」






息をついてそう口ごもる翔太の横顔をこっそり覗くと真っ赤で、

形の良い唇をすねたように突き出すその姿が可愛くて、

まるで少年みたいだな、と思った。






そうだ、

翔太はついこないだまで、中学生だったんだ。






その体の大きさに、ついつい忘れてしまいがちになるけれど。