『もしさー、
俺が死んだら泣いてくれる?』
……意味が分からなかった。
ーー目を閉じてる貴方を見て、頭が真っ白になった。
「…………え…ちょ……ゆ、うい?……」
“夕依”
震える声で君の名前を呼んだのに…
ーーーーーー
ーーー
嗚呼。
死んだんだ……って。
いきなり、全てを理解して……次から次へと溢れ出る涙は止まる事を知らなかった。
『……あー、
でもよ?
俺が死んでも咲良には泣いてほしくねぇ…』
“お前の泣く顔は見たくねぇ”
もしもあなたがまだ生きていたなら
私は貴方を思って、考えて
笑ってたと思う……。
もしもあなたがまだ生きていたなら
苦しく切ない思いなんて
知らずに済んだのかもしれない……。
……涙は枯れる事を知らない。