「どうしよう~」
顔を両手で隠して嘆くあたしに冷たい声がとんできた。
「お前なぁ、あほか。何で逃げてんだよ」
呆れた顔をしながら、ノートを書いていた手を止め、こっちを見て言う藤山。
「だからぁ、それを後悔してんのー
あーもうやだ、どうしたらいいんだろあたし。」
「謝ればいんじゃん?」
以外にもあっさりと返ってきた答え。
ぱっと手を離し、
「そうだけど…」
「言わなきゃわかんねぇだろうが」
ノートを書きながら言われた言葉。
「そうだね。・・・うんっ、あたし頑張るっ!!」
思わず大きな声で言ってしまった。
後悔する間もなく、
「こらっ、佐山さん!静かにしなさいっ」
みんなからの視線を浴びたあたしは、顔を真っ赤にさせ
すいませんと言った。
横を見るとくくく、と笑いを殺したような藤山の顔にムカつき足を横げりしてやった。
一瞬顔をゆがませ、こっちを睨んだが優しい表情で頑張れ、と言われて
またドキッと心臓が動いた。