『あ、チカちゃん?暇になっちゃってさ。今何してんの?』



電話越しに、愛しい人の声。



でも、さっき陸とした事を思い返しては罪悪感を感じる。




先輩には、私と陸がした事を知られてはいないのに、心臓がバクバクとうるさい。



「あ………えとっ、今は…」



言葉に詰まる。



もし今一緒にいる幼なじみとキスしてた、なんて言えば先輩に失望されるに違いない…。




『?何してたの?』




もう一度、同じ質問をしてくる先輩がどうしようもなく愛しくて、涙が出てきた。




「あの、今、自分の家にいます……」




先輩が、何かを言おうとしてくれた瞬間だった。




「……っあ…、…!?」




陸が、私の太ももに手を這わせた。