お昼、先輩が私の教室の前まで来てくれた。



美沙に色々言われて恥ずかしかったけど、先輩が手を繋いでくれてもっと恥ずかしくなった。



「あの、どこで食べるんですか…?」


私の手を引く先輩に尋ねた。



「いーからいーから、付いてきてよ」


「………?はい…」



先輩に連れてこられたのは、誰もいない資料室。


「ここで…食べるんですか?」


いや、正直資料室で食べるなんて私は嫌だ。

だって、薄暗くて不気味だし狭いし…。

何よりホコリくさい感じがする。



「チカちゃんさ、分かんないかな?」



先輩が後ろから私を抱き締める。



「ちょ、先輩………」


「俺の事、好き?」


「す、好きですけど…」


「ならちょっとだけ。ほら、俺ら学年違うじゃん。だからあんまイチャつけないじゃん」



そーいう問題じゃなくてですね…!



もう、めっちゃ恥ずかしい!


「ねーチカちゃんいい匂いするー」


そんな事言ってくれて嬉しいけど、多分香水の匂いだ。


先輩が気に入ってくれて良かった…とか思ったら、


「ちょっと、こっち向いて」


って、先輩が腕の力を緩めた。


そのまま先輩の方を向いたら、またキスされた。