何やら言いにくそうに口を曲げた佳斗君は、ゆっくりと固い口を開く。



「悪いけどさ、なんか俺心狭いから……あの男の名前、咲姫の口から聞きたくないとか……思ってる」


「……え?」


「俺は君付けなのに、あいつは呼び捨てじゃん」


「……」



なに、それ………