「君、知ってるの?」



確かにこいつは、桃已といった。

名前は知らなかったが、俺が見てる女なんて一人しかいない。


桃已、か……



「え?う、うんっ…知ってるよ?あのね、桃已咲姫って言って…小6の時までうちの親がしてる施設にいたの」


「施、設?」