◇
あれから、奈美とは何も話せないまま放課後まで来てしまった。
こんな関係のまま、ずるずる引っ張っていくのは良くないって分かってるんだけど…。
そう…
分かってる。
だけど、
嫌われたく無いんだ。
…もう二度と嫌われたくない。
だから、私は皆からの望まれる萌の姿であり続けなければいけない。
嫌われるのは、捨てられた感覚とリンクする。
…だから、尚更嫌。
周りからしてみれば、聞きもしないまま勝手に決めつけるのは最低なんだろうけど。
だけど、
奈美が何を思ってるのか何て私には分からないけど…
何故かね、
嫌な予感がするんだ…――。