だけど、


こんなにも幼い自分が大嫌いで、



何度も何度も


自分を裏切ろうとした。



……だけど、


ヘタレで弱虫な私にはそんな勇気もない。







―――プルルルルルッ!!プルル………プッ―――


「……もしもし。お母さん?今日は帰りが遅くなるの?……晩ごはんは、いらない、かな?」



『あの……七世さんの、お宅でしょうか?』



「そ……そうですけど………』


『落ちついて聞いてください………お宅の……お母様は……お亡くなりになられました』


「う……うそ……でしょ?」



信じられない……。



お、お母さんが?



昨日まで、居たんだよ?


喋ってたよ?



動いてたよ?



……ちゃ、ちゃんと………



「なっ……なんでえ~?!」




私が

ちゃんとしなかったからだ。


頼りなかったからだ。



お母さんは、

お母さんは……


母子家庭でも必死に、私のこと育ててくれたのに。



私が、


私が……



お母さんをこんな風にしたんだ………。