あれから二週間、


おっちゃんは、俺の両親を説得して、俺を新しい家族として迎えた。

どうやって説得したかは、謎だけれど。


「隼人、迷惑かけないようにね」

そう言うお袋の言葉を、視線を、無視して家を出てきた。





俺を含めて、この家には、8人住んでいる。


一番年下の、女の子は、阿佐美夏子。
小学四年生だ。

リビングに入ったときに、トランプをしていた女の子だ。

胸辺りまで伸ばした髪の毛を二つ結びしている。

少し人見知りらしく、俺が近づくと、小さい耳を赤くする。