太一を見て、またニンマリする。


しかし、段々険しい顔つきになる。


「見るなって、言ってるでしょ!!まだ分かんないの!?」


今度は、ヒステリックになったように、金切り声をあげた。


「なによ、その目は!」


がしっ、と太一の髪を掴んで持ち上げる。


「あんたの目なんて、見えなくなればいーのよ!!…そーよ、誰も見えない目になればいーのよ」


「ごめんなさい」


バシッ!

太一が床に転げ落ちる。

「そんな目で見るな!!あんたなんか、あたしを見る権利なんて無いんだ!あたしを見るな!!誰も見るな!!」