千佳が勢い良く出掛け、
司さんは彼女の家へ行き、


家の中は静かな空間になった。



相変わらずリビングで寝転んでいると、


朝食を食べ終えた太一が、部屋の隅で体育座りをしているのが気になった。



「太一、お前なんでそこなんだよ?」


「……」


はぁ、とため息をつく。

床をポンポンと叩き、

「ここおいで」

と招くと、

案の定、すっくと立って、見えない俺を蹴らないように前屈みになって来て、


やっぱり、体育座りで座った。