この家の学生の中で、最年長なのが、
佐藤晃。
高校三年。


髪は黒くしているが、寡黙で、その雰囲気から、元ヤンだという話も、大抵嘘ではないのだろうということがわかる。


ただ、俺はなぜか、晃さんには家の事を話せた。

そして、晃さんも、黙って、俺の話を聞いてくれていた。


話し終わると、ぽん、と俺の頭に手を乗せて、またタバコに火をつけた。

不思議だけれど、落ち着いた。