「太一、ホントは見えるんでしょ?」 太一が首を横に振る。 「じゃぁ、あたしが魔法をかけてあげるから、見えるようになりなさい」 むちゃくちゃだ。 千佳がごにょごにょと言ってから、太一の目の前に手をあてて、叫ぶ。 「見えるようになあれ」 適当じゃねぇか。 「見えるでしょ」