「雑誌読んでるよ。ファッション誌。」

「あ、そうなんだ。」

「周平は何してんの?」

「・・・」

一瞬、向こうが言葉を切ったのが、由美子にも分かった。

「周平?」

「・・・あ、いや、ごめん。」

「何が?」

「いや、・・・その、ちょっとよく聞こえなくてさ、はは。」

「なんか電波悪いもんね。家じゃないの?」

「え、あ・・・うん。」