「…にしてもよくやるよ、藍斗」


武中くんが笑うと、王子はいたずらっ子みたいに舌を出した


「悪い、やりすぎた」


「だからいいんだろーな」


「え?」


「昔、言われたじゃん?俺か藍斗かどっちかに代表になってもらいたいって親父から」


あたしが知らない藍斗くんのことを知ることができそうで、2人の話にあたしは耳を傾けた



「そんなことあったっけ」


「あったよ。親父はひどく藍斗を気に入ってたから、能力があるって」


「そうだっけな」


「ほら、8年前だったかな。俺たちが10歳のとき」