あたしはもう口をあんぐりあけたまま


な、な、な


王子が女の子の顔面にパフェを…投げたー!?


「どう、美味しい?」


「……うっ…」


生クリーム塗れになった女の子は泣いていた


「桃果につまらねぇことした罰だよ」



そう笑う王子は、ただの悪魔にしか見えなかった

「桃果に、謝れ」


「…っちょ、藍斗くん!?」


なにを言ってるの!!


止めようとしたあたしの手を、王子が握った


え………


「お前らが何と思おうがな、桃果は俺にとって大切なやつなんだよ!」


初めて聞いた王子の怒鳴り声に場が凍りついた