私が廊下を歩いていると
皆が顔を青ざめながら
お辞儀をしていく。


それを何でもないように
私は無表情のまま通り過ぎていく。


「羅衣愛さーん!!」


突然後ろから声が聞こえたので振り返ると生徒会会計の有崎来夢(ありざき らいむ)が私の方に向かって走ってきていた。


「おはよう。来夢。」



「おはようございます!羅衣愛さん!」


満面の笑みで挨拶をする来夢。



来夢は生徒会で唯一
私と同じ1年なのだ。


「今から生徒会室にっすか??」


「うん。いろいろやらなきゃいけないことがあるからね。」


私は少し顔を曇らせ答えた。


「俺もお供で行きます!!いいっすか?」



「クスッ。いいよ。それに今から来夢を誘いに行く予定だったし。」


来夢が捨てられた
子犬みたいな顔で
聞いてくるもんだから
笑いながら答えた。


「まじっすか!?おっしゃー!!!!!」


大声で叫びながら
私の周りを駆け回る来夢。



可愛いなと思いながら
私は来夢と一緒に
生徒会室に向かった。