「はぁ?てめぇらが俺らに勝てるとでも思ってんの?所詮お前らのボスは女だろ?女に負けるとかまじでありえねぇ。」

白夜は
バカにしたように笑っている。


「っ!お前はどこまでも俺たちのことを見下しやがって!」

来夢が我慢の限界で
殴りかかろうとしたそのとき

ばっ!

羅衣愛が手を伸ばして
来夢を止めた。


「羅、衣愛さん?」


「来夢。ごめんだけど下がっててくれないかな?」


羅衣愛はいつもと違って
声に穏やかさがない。




「・・・わかりました。」


来夢は羅衣愛の言うことを聞き、後ろに戻った。


「あれれー?いいのかな?せっかく男の子が出てきてくれたのに戻しちゃって。」


「クスッ。男2人相手に来夢を出す必要なんてないわ。私だけで充分いける。」



「ふーん。言ってくれるねぇ。」


白夜が
前に立っていた
企画の稲西悠馬と会計の谷口慶斗に目配らせをする。


少し沈黙が続いた後
白夜が口を開いた。

「やれ。」


その一言で
2人が勢いよくとびかかってきた。


羅衣愛はそれをすんなり避け
床をけったかと思うと
空中で回転しながら
稲西の首の方に蹴りを入れた。