樹里はあたしの記憶が戻ったことを知ってる。

でも戻ったことを口に出さないのは
あたしを気遣って…だよね。

樹里…。

ありがとう。

「あっ!舞ちゃぁーん!」

「……彩ちゃん………。」

正直、彩ちゃんとは話したくなかった。

夏休みのことも、あるから…。

あの日のことはもう、思い出したくない。

あの日のことは何がなんでも許せないよ…。