その次の日。
チェックの仕事を終えたアツシは、本当に私の所へ帰ってきた。
「本当に来て良かったのかな?」
少し照れながら……だけど本当に幸せそうな顔で。
アツシが本気で一緒に東京まで来るとは思えなかった。私が引越しをするまでの期限は一ヶ月。
それでも、こんなに嬉しそうにしてくれるなら、受け入れてしまっても?と、思う。
いや、それとも……ずっと一人で寝ていた私は、温もりに触れてしまった事で強がっていた自分に、気が付いてしまったのかもしれない。
そうして……その日から毎日、アツシはうちに帰ってきた。
小さな私を大切そうに抱き締めて眠るアツシに、いつしか私は恋をしていた。