「帰る・・。」
そう言ってうちは教室を飛び出した。家に帰るなり、部屋にこもった。
「晴香―?学校は?どうしたのよ?」
お母さんが心配してるけど・・。無視。布団にくるまってずっと泣いていた。
「こんなんだったら・・大河を好きになんてならなきゃよかった・・。」
そう呟いた。・・・・
「るかー!晴香!」
ん・・・。あれ、うち寝ちゃったんだ・・・。下からお母さんの声がする。
「何―・・?」
「大ちゃんと輝ちゃんとまりちゃんがきたわよー。」
大ちゃんとは大河。何で!?
「か、帰ってもらって!逢いたくない。」
ヒドいかもしれないけど・・。今は逢いたくないから。その時、バンッとドアが開いた。な、何!?
「逢いたくないってどういうことよ!?」
「俺たちなんかしたかよ?」
「晴香どうしたんだよ?」
!?みんな必死。
「あ、アハハw」
なんか笑っちゃった(笑)
「な、何笑ってんのよ!?」
「俺たち本気で心配したんだぞ?」
嬉しい・・・
「言っとくけどね、大河とうちは好きで抱き合ってたわけじゃないんだからっ」
「え・・?」
「うち昨日彼氏と帰ったじゃない?それで、やっぱり帰れないって言われたから1人で帰ってたら、彼氏と女の子が一緒に帰ってるの見ちゃったの。」
え・・・。
「それで夜めっちゃ泣いて、泣き叫んだから、目腫れちゃって、そんな顔見せたくなかったから、朝早く行ったら、大河がいて、
『目どうしたんだよ?』
って言われたから事情話したら、抱きしめてくれたんだよ。」
茉莉も大変だったんだ・・・。なのに、勝手に帰っちゃって・・・。うちって自分のことしか考えてなかったんだね・・。
「そっかー(笑)でも大河がそんな優しいとはね?」
「でしょー?いつもドSだから抱きしめられたときは驚いちゃったよー。」