少し、寒くて意識が戻った。



『………んむぅ』



さっきまであった様に感じる暖かさは、今はなくなっていた。




『風生……?』


私が呟いた声は、何の返事もなく消えて行く。



私は目をこすりながら部屋を出た。




「あ、夢羽」



『……ぁ、楼愛』



まぁ、お兄ちゃんだったものの、楼愛と言う名前が脳に染み付いてて中々抜けなく、楼愛と呼ぶ事になった。



『皆は?』




楼愛はいっしゅん難しい顔をしたけど、すぐに笑顔になった。



「ちょっと、お話」




楼愛の言葉で、私は聞いちゃいけないんだと、悟った。




『ふぅん…



じゃぁ、後でね、楼愛』




笑顔で手を振ると、楼愛は笑って手を振り返してくれた。