「仕方ないだろ!!由紀はもう俺の事を好きじゃないんだから」


「好きじゃないって…どういうことよ?」


私は掴んでた胸蔵を掴んでた手を離した。


「あいつ…好きな奴ができたんだ。俺じゃもうあいつを幸せにできないんだよ」


そう言うと翔太はくしゃっと前髪を掻き上げて目には涙が溜まっていた。


「嘘…何言ってるの?」


最初は笑えない冗談だと思った。


けど、翔太の目は真剣そのものだった。