誕生日になるまではそんなに時間がかかる事は無かった。


気付けば、私の誕生日になってた。


「由紀、今日は何でも我儘言っていいからな?」


そう言われても…私、我儘なんてたくさんあるに決まってるでしょ?


「ほら、悠斗。今日はお母さんの誕生日なんだぞ」


「マーマ。おめでちょう」


翔太に抱きかかえられている悠斗が精一杯私に手を伸ばしてくれる。


それがとっても愛おしい。