最初、悠斗がお腹の中に居ると知ったとき周りからはものすごく反対された。 だけど、私は産むと決めていた。 私たちの間に宿った一つの命を私は無くす事なんてできなかった。 翔太は何も言わずにただ私の我儘を聞いてくれた。 あのときの翔太は一番かっこよかったかもしれないなーなんてね。 「ねぇ……しょ、うた…」 「ん?どうした?」 私は出来る限りの声を出して翔太に最後の願いを伝える。