由紀と出会ったのは桜の木の下だった。 あの時俺は部活で上手くいってなくて荒れてた。 あの日だけは学校をさぼりたかった。 家にいるのも暇だったから街をブラブラとしていると大きな桜の木の下に居て。 「へ∸…こんな街にもこんな桜の木があったんだ」 18年間この街に住んでたのに俺は知らなかった。 思わず見とれていたら… 「スー…スゥー…」 と何処からか寝息が聞こえてきた。