「君の左足はかなりの重症だ。時間はかかるがリハビリを重ねていけば日常生活はある程度送れるだろ」


「それじゃ…」


「だが、走ることはましてや元のようにバスケをすることは不可能だ」


淡々と話す先生の言葉はとて説得力がある分だけ拓也に深い傷を与えているに違いない。


「そう…ですか…」


拓也の表情を見ることはできないけど、拓也の声はとても寂しい声に聞こえた。


先生が出てきたとき私と目があった。


先生は申し訳なさそうに微笑んで


「すまない…」


そう言って病室を出て行った。