―病院


普通の病室にいるかと、思っていたのに、お母さんは霊安室にいた。


霊安室の前には、20代後半くらいの男の人が、座っていた。

アタシが近付くと、その人は立ち上がって、いきなり土下座をした。

その人は、謝罪の言葉をたくさん言ってたけど、アタシの耳には、全く届かなかった。


―嘘だよね……お母さん…。これは何かの悪い夢だよね―?
嘘だよね…―?