その日はオリエンテーションやガイダンスだけで授業は終わった。 「サワー。また明日なー。」 「おー。」 忠志は同じように野球部に入りたいクラスメートを引き連れてグラウンドに向かった。 サワはカバンを持って美術室に向かう。 「…あれっ。」 美術室は鍵がしまっていた。 「先輩たちまだ授業終わってないのかな。」 サワはしばらく美術室の前で待つことにした。