サワがもし、おばさんに拒絶されたなら、俺がサワを連れて帰ろう。サワはうちに住めばいい。

「お前の居場所はちゃんとあるからな。」

少しだけ、ピクッと眉根が動いた気がした。


1時間くらいして、おばさんがやってきた。

「ユウくん、」

「あ、おはようございます。」

「ごめんね迷惑かけて。ありがとう。」

「いえ。」

俺に頭を下げるとサワの方に駆け寄った。

「サワ。しんどかったね。もう大丈夫よ。」

サワの手を握り、声をかけるおばさん。

「ねえおばさん…昔のこと警察の人から聞いた?母親の…恋人のこと。」

俺は唾を飲んだ。