おばさんは少し焦って学校に電話する。

「あ、もしもし。1年5組の井上皐和の伯母ですが。お世話になってます。担任の先生は…」

俺も隣で話を聞く。

「ちょっと最近皐和と連絡が取れてないんですが、学校の方は行ってるでしょうか?…え、あ、一週間休んでる?ほんとですか?連絡は…そうなんですか。わかりました。はい、はい、確認してみます。はい、すみませんほんと。失礼します。」

電話を置いてこちらを見るおばさん。

「サワ、学校も休んでるんやって。全く、何やってるんあの子。」

「もしかしてバイトかな…」

「バイト?」

「なんか生活費と学費稼ぐためにバイト掛け持ちしてるって。最近それが忙しくなったみたいでもともと連絡する回数は減ってたけど、」

「ちょっと待って。学費も生活費もちゃんと私振り込んどるよ。妹も手当とかもらってるだろうし。足りないってことはないと思う。」

「え、」