「あたしも帰ろっと」
燃え尽きたかのように声に力が無くなっていた。俺は心中でドンマイ、と言ってやった。
みんなと別れて色々物思いに耽っていると、加賀村といつも別れる十字路に差し掛かった。
「そういえば今日はあいついなかったな……」
俺は信号が青になったのを確認し、ペダルを漕ぎだす。
坂の多い道程は俺の体力を程よく削っていく。山林地帯を抜けると今度は平坦な国道に出る。
あと百メートルで国道に出るという時に、見覚えある影が。
「今日はよく会うな」
普通に話せたのはこれが初めてだった。
「え?あ、嶋村くん。帰り道こっちなんだ」
「あぁ。さっきの友達は?」
俺は正直あのモアイ女が邪魔くさかった。
「途中で別れたの。あの十字路のところで」
燃え尽きたかのように声に力が無くなっていた。俺は心中でドンマイ、と言ってやった。
みんなと別れて色々物思いに耽っていると、加賀村といつも別れる十字路に差し掛かった。
「そういえば今日はあいついなかったな……」
俺は信号が青になったのを確認し、ペダルを漕ぎだす。
坂の多い道程は俺の体力を程よく削っていく。山林地帯を抜けると今度は平坦な国道に出る。
あと百メートルで国道に出るという時に、見覚えある影が。
「今日はよく会うな」
普通に話せたのはこれが初めてだった。
「え?あ、嶋村くん。帰り道こっちなんだ」
「あぁ。さっきの友達は?」
俺は正直あのモアイ女が邪魔くさかった。
「途中で別れたの。あの十字路のところで」