「なんで...攻撃してこないの?」





やっと、恵美里が開いた口から出た言葉。




「攻撃なんてできないよ。...だって、恵美里だもん」



「私だから?」




「うん、恵美里にとっては私は敵なのかもしれないけど私はそんな風には思えない」




攻撃を避けながら恵美里を見据える。



その眼には光は宿っていなかった。



いつものぱっちりした愛嬌もない。



心臓が...眠っているみたい



直感でそう感じた。