そして、その壁の穴にしっかりと埋まったコイン。



「はまった・・・すごいよ。咲さん!」



永森君がきゃっきゃと飛び跳ねる。


・・・君、誰よりも喜んでいますからね。



「そんなことないよ。役に立ててよかった。火事の時、ありがとうね。」



「そんなのいいんだよ!」




2人、結構息ぴったりで初々しいです。



「えっ、光りだした?」



みんなが一斉に注目したコインは赤色の光を出して光りだしたんだ。



そして、その光に包まれて出てきた人。



・・・あれ、見たことあります。




そしてその男の子は私たち、いや正確には永森君のほうを向いてにっこりと笑った。