「咲、危ないって!」


私はあわてて止めたけど咲の瞳は真剣そのもの。


そして、ゆっくりと焚き木の中から火の塊を取出した。



取り出した?



・・・咲の手の上に載っている火の塊。




「・・・」


私には理解できないような呪文をぶつぶつと唱える咲。


そしてその火の塊はやがて平たい手のひらサイズのコインのような形になっていた。



そして、真ん中には火の模様。



「・・・これで埋めれると思うんだけど。」



咲はをそれを夏ちゃんに手渡した。



「咲、すごいね。」



「いや、火事の時いろんな人に助けてもらったから。」



・・・咲は恩恵を忘れない。



義理堅いんだったよな。