「鎮まりなさい!鎮魂弦鳴弓(チンコンゲンメイキュウ)!」

続いて紗季が弓で

「一心同体!無敵!クーパンチ!」

加代が素手で

「アナタに光が見える?無明腕切!(ムミョウカイナギリ)」

とどめに奈都が斬りつける。

『ギャァァ~~ッ!!!』

ついに鎌鼬は断末魔の悲鳴をあげて消えた。

終わってから頼子が振り返ると、薙刀を収めた少女の前に御札が浮かんで光っていた。

「最後の一人…碓井貞光が転生、碓井輝さんね?」

奈都が近寄ると御札を受け取った輝が睨みつけた。

「事情は理解した。だが私は貴女達とは別行動させてもらう。」

さっさと立ち去った輝を呆然と見送っていたが、全員がまた敵が現れる度に会う事になると確信していた。今度こそ因縁に決着をつけるべく集められたのだから。

「やっぱり一筋縄ではいかん人やったなぁ。」
「それもそうだけど、紗季さんは京都の人よね?これからは簡単には集まれないわ…」
「奈都って呼んでええか?同い年やし、ウチの事も紗季でも紗っちゃんでも好きに呼んでええよ。さん付けってくすぐったいわ。」
「それは構わないけど…」
「そうそう!ウチ、頼子の家に住む事になってん。学校も同じやし宜しくな~。」
「「「えっ!?」」」

頼子、奈都、加代が同時に驚いた。

「あれ?頼良さんから聞いてへん?自分等がこっち来る前に話つけてんで?」
「親父からは…何も聞いてないな」
「そっ…そうね。落ち着いて頼子。」
「羨ましいですわ!私もお願いしたいくらいですわ…」

反応も三者三様である。

「輝ちゃんも東京やし、ウチだけ京都におってもしゃぁないやんな~。母さんが父さんに手続き指示しとったわ。父さん、神力はあらへんけど世間一般の仕事は早いんよ~。」