あたしに言えた義理じゃないけれど。


許してくれるなんて思わない。

でも、どうしたら――


(――部屋にあたしを泊めるなんて……

付き合ってる人とか、いないのかな)


つい余計な思考も頭をよぎる。


ひとつの布団でお互いの体温がじわじわ溶けていくなか。

あたしはなかなか寝付けなかった。



 * * *



目を醒ますと、横に丸くなって寝ている姿があった。

すやすや平和な寝息を立てて、まるで猫みたいだ。