「私なら大丈夫ですよっ
いつも普通に帰れてますし、ただ昨夜はたまたま…」



「ダメよ!そうやって油断してる所を、変質者は襲ってくるんだからっ」



「お 襲…っ!?
ちょっ、小山さんっ」



話は更に膨らんでいき、とうとう小山さんはそんな事まで言い出した。



「笑い事じゃないわよ。
あたしらみたいなババァは襲われないけれど、ヒナちゃんみたいなピチピチした若い子は絶好の的なんだから」



あたしらみたいなババァって!

小山さん、そこまで自虐的に話さなくてもーっ




「あぁ、そうだな。
小山の場合は襲われないって言うより、逆に襲う側だろうからな」



「んまぁ!!」



そんな私たちの…いや、むしろ小山さんの話に首を突っ込んできたのは、久保店長だった。



「久保店長ったら!
あたしが襲うだなんて!」



「おお怖い。
本気になったババァは、誰を襲ってくるかわからんからのぅ」



相変わらずこの久保店長と小山さんのやり取りで、話は冗談で終わる事が多い。


いや、別に楽しいからいいんだけどさ。



だけどあの時あのサラリーマンのお客さんがいなかったら、私ってばあのおっさんに襲われてたのかしら…。



うぁーっ、鳥肌立ってきたぁ!


変な事を考えるのは、もうやめとこ…っ