「えぇっ
じゃあヒナちゃん、ストーカーされたの!?」



「あー、いや。
ストーカーってのは大袈裟なんですけど、ちょっと声をかけられそうになったって言うかっ」



私が常連のお客さんにカラオケ誘われた事は、昨日の時に話したからみんな知ってるけれど。

まさかそれで帰る途中にちょっと怖い思いをしたなんて、何だか恥ずかしくて言いたくはなかったなぁ。


だけどあのサラリーマンのお客さんの話をしようと思ったら、どうしてもそこから話さなきゃと思ったのだ。



「で、そこにたまたまいたそのお客さんが、送って行ってあげるよって言ってくれて…っ」



「へぇ~。
やっぱり若い子は、守られていいわねぇ」



「そうそう。
でも最近は物騒だから、ホント気を付けないと危ないからねぇ」



「そうよ、ヒナちゃん。
遠回りでも、人の多い明るい道を歩いて帰らなきゃね。若いんだから」



あらら。
何だか私の話になっちゃったんですけど。

紳士なサラリーマンのお客さんの話は、もう終わりですかっ