「ご ごちそうさまでした…っ」



急いで食べたチーズバーガーに、それを流し込むようにして飲んだジュース。

食べたって言うより、特に後半は詰め込んだって感じ。


でも食べた以上にお腹いっぱいになってしまったのは、変な緊張感と恥ずかしさのドキドキのせいだ。

だって私が食べてる間中、ずっとニマニマしながら見てるんだもんっ



「はぁーっ
そろそろ身体冷えてきたぁ」



普通にバーガーのセットを平らげて、シェイクも1つ飲み干したんだ。

更にもう1つのシェイクまで飲もうとしていたようだけど、さすがにその勢いは止まったみたい。



「ほら、やっぱり2つは多いんですよ。
お腹も冷えちゃうし、無理しない方が…」


「じゃあ、残りはひなにあげるよ。
はいっ」



「えぇっ」



さも当然のようにシェイクのストローを私に向けてきたわけだけど。


え。
でもこのストロー、さっきまで口にしてたよね。



「あぁ、俺別に変なビョーキ持ってないって!」



「や、そういう意味じゃあ…」



「ちょっと溶けかかってるけどさ。でも十分美味いよ。
ほらっ」



グイグイと押し付けるように向けられたシェイク。


こ これってつまり、間接キスだよねっ

なんて、今時間接キスなんて意識しすぎ!?


私だけがドキドキ動揺してたら、かえって変に思われるかも。



だから…



「じゃあ…いただきます…っ」



私は蓋に刺さった赤いストローをそっと唇で覆うと、中のシェイクをキュッと吸い上げた。