「ふふっ
隣にいるのは、息子さんの彼女かしら?
かわいらしいお嬢さんね」
「あ、あぁ…」
この時、何も知らない後輩は当然この場の空気なんて読める筈もなく、酷な事を平気で口にした。
「じゃあ…な、慎吾」
「んー。
てゆーか、仕事あんまムリすんなよ、オヤジ?」
「…わかってるさ。
じゃあな」
あまり長くは耐えられない状況に、僕は半ば強引に足を進め息子たちと別れた。
この場にいる事が酷なのは、僕だけではない事を知っているから…。
1ヵ月も前の話になるのに、いい加減僕も動揺しすぎかな。
「いい息子さんですね」
息子たちを通り過ぎた後、横に付いて来る後輩が後ろを振り返りながらそんな事を言った。
「でも男2人だけって、家庭も大変でしょ?」
「ん…、まぁね」
もちろん、それも息子の協力で成り立っているのは間違いない。
これでまた幸せな家庭が築けると思ったんだが、現実はなかなか残酷というものだ。
「…私で良かったら、母親になってあげるのにな」
「はは…」
情けない僕をフォローしてくれてるつもりなのか、冗談を言う後輩に空笑いしか出ない。
だがそんな後輩の言葉が本当は何を意味してるのか、今の僕にはまだ理解する時間が短すぎただけだったのだ――――。
***********
イチゴパパのその後(オマケ)
*おしまい*
隣にいるのは、息子さんの彼女かしら?
かわいらしいお嬢さんね」
「あ、あぁ…」
この時、何も知らない後輩は当然この場の空気なんて読める筈もなく、酷な事を平気で口にした。
「じゃあ…な、慎吾」
「んー。
てゆーか、仕事あんまムリすんなよ、オヤジ?」
「…わかってるさ。
じゃあな」
あまり長くは耐えられない状況に、僕は半ば強引に足を進め息子たちと別れた。
この場にいる事が酷なのは、僕だけではない事を知っているから…。
1ヵ月も前の話になるのに、いい加減僕も動揺しすぎかな。
「いい息子さんですね」
息子たちを通り過ぎた後、横に付いて来る後輩が後ろを振り返りながらそんな事を言った。
「でも男2人だけって、家庭も大変でしょ?」
「ん…、まぁね」
もちろん、それも息子の協力で成り立っているのは間違いない。
これでまた幸せな家庭が築けると思ったんだが、現実はなかなか残酷というものだ。
「…私で良かったら、母親になってあげるのにな」
「はは…」
情けない僕をフォローしてくれてるつもりなのか、冗談を言う後輩に空笑いしか出ない。
だがそんな後輩の言葉が本当は何を意味してるのか、今の僕にはまだ理解する時間が短すぎただけだったのだ――――。
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イチゴパパのその後(オマケ)
*おしまい*