――午後3時。
休み明けの今日も、午前中は慎吾くんの家でご飯のおかずを作ってあげた後、いつも通り仕事にと入った。
そして定番のサラダから作ろうと、ボイルする卵のお湯を張ろうとした、その時だった。
久保店長と小山さんが怪訝そうな顔で手招きしてきたので、私は仕事の手をとめて2人のもとへと行った。
「あの、どうしたんですか?」
「ヒナ坊、お前いつもサラダ担当なわけだが、前にリンゴを入れようとしてたろう。
あれ、ずっとやってたのか?」
「ぇ……っ」
思いがけない久保店長の言葉に、私はドキッとして生唾を飲んだ。
「サラダは…通常のものを出してます。
人気商品は変えちゃダメだって話でしたから…」
どうして、そんな話が急に出て来たんだろう。
最近慎吾くんは店に来なくなったので、今はナイショの作り置きはしていない。
それにあの頃は慎吾くん用に1つしか作ってないわけだから、リンゴサラダについては慎吾くんと私しか知らない筈なんだけど。
「実は昨日の夜に来たお客さんの1人が、うちのサラダを買おうとした時に訊いてきたの。
“もうリンゴの入ったものはないんですか?”って」
「え………、えぇっ?」
久保店長の次に口を開いた小山さんの言葉に、私は耳を疑ってしまった。
だって!
それって…どういう事!?
休み明けの今日も、午前中は慎吾くんの家でご飯のおかずを作ってあげた後、いつも通り仕事にと入った。
そして定番のサラダから作ろうと、ボイルする卵のお湯を張ろうとした、その時だった。
久保店長と小山さんが怪訝そうな顔で手招きしてきたので、私は仕事の手をとめて2人のもとへと行った。
「あの、どうしたんですか?」
「ヒナ坊、お前いつもサラダ担当なわけだが、前にリンゴを入れようとしてたろう。
あれ、ずっとやってたのか?」
「ぇ……っ」
思いがけない久保店長の言葉に、私はドキッとして生唾を飲んだ。
「サラダは…通常のものを出してます。
人気商品は変えちゃダメだって話でしたから…」
どうして、そんな話が急に出て来たんだろう。
最近慎吾くんは店に来なくなったので、今はナイショの作り置きはしていない。
それにあの頃は慎吾くん用に1つしか作ってないわけだから、リンゴサラダについては慎吾くんと私しか知らない筈なんだけど。
「実は昨日の夜に来たお客さんの1人が、うちのサラダを買おうとした時に訊いてきたの。
“もうリンゴの入ったものはないんですか?”って」
「え………、えぇっ?」
久保店長の次に口を開いた小山さんの言葉に、私は耳を疑ってしまった。
だって!
それって…どういう事!?